あるいはそれはすでにあったのかも知れないと
ある時ふと気がつくのかも知れない
とてつもなくゆっくりと
時計の針が遡るのが見えるくらいに
落ちていく先にあるものはなんなのか
繋いだ手が滑る
もう一度と開いた手が掴んだのは
見えない何かだった
もう
もとあったあの手はないのだ
別の手に思い焦がれ
掴むことはできずに
まだまだあたしは落ちてゆく
いつになればどこかへたどり着けるのだろうか
めくったカードはブランク
どこかへ
遠いどこかへ